いわん太さん。認定ファシリティマネジャーを取ろうか迷ってます。
絶対取った方がいいよ!
- そもそもファシリティマネージャーってどんな職業なのか
- 認定ファシリティマネジャーって取るメリットを知りたい
- 資格試験や勉強方法について詳しく知りたい
ファシリティマネジメントの仕事に興味あって資格とっておきたいけど、認定ファシリティマネジャーなんて聞いたことないし本当に必要か悩んでいませんか?
僕は施工管理からホワイト転職に成功した現役のファシリティマネジャーです。
この記事では、試験の概要、資格取得のメリット、勉強法、注意点について徹底解説します。
記事を読み終えると、認定ファシリティマネジャーは低難度で転職にも使える資格なので絶対取るべきだとわかります。
本資格はファシリティマネジメント業界で唯一の資格のため、求人情報の歓迎資格になっていることが多く転職に有利です。
ファシリティマネジメント業界で働く場合は取っておいて損はない資格です。
詳細を詳しく解説していきますので、ぜひ最後まで読んでください。
ファシリティマネージャーとは
まずファシリティマネージャーについて簡単にふれておきます。
確かによくわかっていないかもです。
ファシリティマネジメントの団体である公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会(以下JFMA)では、ファシリティマネージャーとは以下の通り定義しています。
ファシリティマネジメント(FM)とは、「企業・団体等が組織活動のために、施設とその環境を総合的に企画、管理、活用する経営活動」のことです。
2018年(平成30年)1月発行『公式ガイド ファシリティマネジメント』より
もう少しわかりやすく表現すると、以下のようになります。
『ファシリティを最適化し経営に貢献すること』
経営資源は、①ヒト、②モノ、③カネ、④情報の4つに分類されますが、そのうちの②モノ(ファシリティ)を有効かつ効率的に活用し、最大の効用をもたらし経営に貢献するための管理手法のことをファシリティマネジメントといいます。ファシリティー管理とも呼ばれたりします。
つまり、経営視点でファシリティの価値を最大限に向上させる担当者となります。そのため、ファシリティ全般の知識や財務・コスト、品質管理、技術力など総合的なスキルが求められる仕事といえるでしょう。
詳しくはこちらの記事を確認ください。
ファシリティマネジメント職が資格を取得しておくべきメリット4選
それでは認定ファシリティマネジャー(CFMJ)資格取得のメリットを紹介します。
ぜひ教えて下さい!
1.ファシリティマネジメント業界への転職で有利
ファシリティマネジメント業界へ就職したい場合、認定ファシリティマネジャー取得は転職に有利です。
理由は、認定ファシリティマネジャー歓迎になっている求人情報が多いからです。
JFMAの公式ページには、アマゾンデータサービスジャパン、INDEX、CBREなど具体的な企業名の求人情報も載っています。
その他の企業についても同様にファシリティマネジャーの求人に認定ファシリティマネジャーの歓迎が記載されているのでぜひ確認してみて下さい。
確認方法は転職エージェントに登録するのがおすすめです。無料登録するだけで、クローズドな最新の情報を閲覧することができます。おすすめの転職エージェントはこちらです。
2.認定ファシリティマネジャーの難易度は低め
認定ファシリティマネジャーの資格は、難易度はそこまで高くありません。
なぜなら、国家資格ではないからです。
認定ファシリティマネジャーは、公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会が主催している資格です。試験方式もCBT形式(PC操作で回答する形式)のため、難しい計算問題なども出題されません。
また、独占業務などができる訳ではないので、厳しい参入障壁がない資格ともいえます。
勉強時間についてはこちらで詳しく解説しています。
3.認定ファシリティマネジャーに学歴による受験資格がない
認定ファシリティマネジャーのいいところは、受験資格がないところです。
建築系の資格などは、受験資格の関係から資格取得まで何年もかかったりしますが、認定ファシリティマネジャーは合格した後、実務経験を積めばよいことになっています。
僕のまわりの友人で他の建築系資格を受験する際に、工学部の4大出身なのに指定学科でないため受験資格がなく、なかなか資格取得できていない事例を目にしてきました。
また、受験資格がないと学生でも資格取得できるのでやる気がある人にもおすすめです。
受験資格の壁は建設業界だとあるあるなので、建築系の資格で受験資格がないことはメリットです。
4.ファシリティマネージャーは将来性がある
まずファシリティマネジメント業界には将来性があります。
なぜなら、新型コロナで世界が一変してしまったからです。
時代が変わりつつある中、経営的にも重要なファクターであるファシリティをさまざまな要件を整理・分析し効率的・機能的に活用していくことが重要になってきているので市場規模が拡大してきている業種です。
具体的には、企業の働き方改革の推進のためのオフィス環境の企画立案やSDGsなどの環境問題の適切な対応など、ファシリティマネージャーの仕事は多岐にわたります。
ファシリティマネジャーの平均年収は、会社規模や年齢、経験にもよりますが、600〜700万円ほどあり他の業種よりも高めの水準です。
ファシリティマネージャーには市場規模が拡大している将来性があるといえます。
認定ファシリティマネジャー資格試験の概要
それでは試験の概要について詳しく解説します。
よろしくお願いします。
認定ファシリティマネジャー資格(CFMJ)の資格制度
この資格制度は、以下の3団体が協力して実施しています。
・公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会
・一般社団法人ニューオフィス推進協会
・公益社団法人ロングライフビル推進協会
FMに携わる全ての者を対象として、FMに必要な専門知識・能力についての試験(認定ファシリティマネジャー資格試験)を行い、試験に合格し、登録を行った者に、「認定ファシリティマネジャー(CFMJ)」の称号を与えるものとされています。
認定ファシリティマネジャーの試験日
2022年を例にしてます。詳しくは公式ホームページを必ず確認してください。
【学科試験】(CBT形式※)
・受験申込:2022年 4月 1日(金)10:00 ~2022年 6月 2日(木) ※事前に予約をして、下記のいずれかの日程で受験。
・試験期間:2022年 5月28日(土)~2022年 6月 5日(日)
【論述試験】(CBT形式※)
・受験申込:2022年 5月28日(土)~2022年 6月 10日(金)
・試験期間:2022年 7月 2日(土) 3回実施 ※第1~3回のいずれか1回のみ
※CBT(Computer Based Testing)方式とは、パソコンを利用して実施する試験方式のことで、受験者は期間中であれば、全国約300か所以上のテストセンターどこでも希望する試験日時、試験会場を選択して会場を申込み受験することができます。スマートフォンからの申込も可能です
【合格発表】
・2022年 9月 1日(木) 10:00~ ※郵送およびHPにて通知。不合格者にも通知書が送付されます。
学科試験の出題形式と出題範囲
【問題数】
・3教科40問(120分) 400 点満点
【出題範囲】
①FM概論:ファシリティマネジメントとは/ ファシリティマネジメントの効果/ 経営環境とファシリティマネジメント
②FM業務:ファシリティマネジメントの体系/統括マネジメント /FM戦略・計画 /プロジェクト管理 /運営維持 /評価 /改善
③FM知識:人間性関連知識 /ワークプレイス関連の知識 /不動産取引関連の知識/施設関連の知識/ファシリティマネジメントの関連法規
論述試験の出題形式と出題範囲
【問題数】
・PC入力(90分)200 点満点
【出題範囲】
・実際のFM業務を行う上で必要な問題抽出 能力・問題解決能力
・相手に理解してもらうための表現力・提案 力・説得力
合否判定の基準
【学科試験】
・合計得点(400 点満点)の 70%以上(280 点)で合格。 ※学科試験の終了後に受験者のPC画面に表示されます。
【論述試験の】
・試験結果の公表はありません。
【最終合格者】
・「学科試験」(400 点満点)と「論述試験」(200 点満点)の合計 得点(600 点満点)に基づき決定。
認定ファシリティマネジャーの合格率からみる試験難易度
結論、認定ファシリティマネジャーの試験難易度はそれほど高くありません。
なぜなら、合格率は約45%程度だからです。
難関資格といわれる試験は10%台の合格率だったりするので、熾烈な椅子取りゲームにはなりません。民間資格であることとファシリティマネジメントを普及させる目的があるので、そこまで難易度を高く設定していないのだと推察されます。
認定ファシリティマネジャーは難しい試験ではないので、誰にでも合格のチャンスはあるのでぜひチャレンジしてみて下さい。
認定ファシリティマネジャー取得のための勉強方法
では具体的な勉強方法について解説します。
ここが一番聞きたかったところです!
認定ファシリティマネジャーの勉強時間
認定ファシリティマネジャーの勉強時間は100時間程度といわれています。
もちろん人それぞれ勉強時間は違うのですが、基本テキストと問題集をしっかり暗記すれば難しい難易度の問題もないので目安としては妥当だと感じます。
1日2時間程度の勉強を2ヵ月くらいあれば合格できるレベルなので、まずは時間の確保とおおよそのスケジュールを作成しましょう。
勉強時間は100時間程度を目安としてスケジュールを作成しましょう。
認定ファシリティマネジャー資格試験で使う参考書や問題集
・結論は参考書と問題集、計2冊で問題なく合格できます。
①「公式ガイド ファシリティマネジメント」 (最新 2021 年 11 月 1 版 5 刷) FM推進連絡協議会 編 日本経済新聞出版刊
②「最新4か年 2022(令和4)年度版 認定ファシリティマ ネジャー資格試験問題集(解答・解説付」(JFMA発行)
なぜなら、JAFMの公式受験案内が推奨しているP8)からからです。
教科書的な「公式ガイド ファシリティマネジメント」の1~15章、過去4年分の問題集が勉強の対象になりますので、参考書と問題集を上手く組み合わせて使うと効果的です。
ちなみに過去4年だと問題数としては40問×4年=160問です。
1日5問でも1ヵ月ぐらいでこなせる量ですので、日々の仕事で忙しくても移動時間など隙間時間を駆使して取り組んでみましょう。
効率的な勉強法
勉強方法はいろいろありますが、僕なりの勉強方法をご紹介します。
僕はこの方法で1級建築士にも合格できたので、ある程度再現性がある方法だと思っています。もし、自分には合わないなと思ったら違う方法を検討してみて下さい。
手順①:テキストの目次を見てみる
趣旨は、テキストの全体感を把握するためです。
過去問をやるとき、テキストのどの部分にあるのかを知っておくことはとても重要なのでこの作業を入れています。
ただ気合を入れすぎて暗記しようとかは思わなくてよく、あくまで構成を知っておくレベルでOKです。なのでこの部分はさらっと終わらせて下さい。
手順②:まずはなるべくはやく過去問を1周する。
趣旨は、試験の傾向とイメージを把握するためです。
具体的な方法としては、問題を見て、解説を読む。これだけでOKです。
この時、正答を気にする必要はなくさらっと読んで行きましょう。意味がわからないワードなどにチェックを入れておくとよいです。
とにかく試験の傾向とイメージを把握するため、どんどん進めていくのがコツです。
手順③:次は過去問2周目。問題を解きながらわからない部分はテキストを見る。
趣旨は、一度読んだ内容が理解できているかの確認とテキストのどの部分のことを言っているか確認するためです。
2週目のポイントは、自分ができている問題は3週目にしなくていいようにどんどん削っていくことです。
手順④:次は過去問3周目。2周目でできたこころは飛ばす。
2週目のポイントは、自分ができている問題は3週目にしなくていいようにどんどん削っていくことです。
3週目は、2週目でできたところは飛ばしてできていないところを重点的に解いていきましょう。
ここのタイミングでわからないところは、じっくりテキストを読み、わからないところをつぶしていくイメージです。
手順⑤:手順④を繰り返す。
ここからは繰り返しの作業になります。
とにかく、過去問を繰り返し行い、できていないところをどんどんつぶしていくのが基本的な勉強法です。
ポイント1:基本は過去問中心の勉強でOK。
基本は過去問中心でOKです。
なぜなら、新問が多くでることはありえないからです。
新問はどの受験生もできませんので、70%以上の合格基準で45%の合格者を出す試験としては、それなりの過去問題を入れておかなければ成り立たないのです。
例えば、同じ条件で合格者数が10%だと過去の問題数を少なくして合格者割合を調整するのが試験の基本的な考えです。
この考え方はどの資格試験でもだいたい同じ考え方なので覚えておいてください。
ポイント2:問題を解いた翌日に必ず復習する。
記憶の定着には復習が欠かせません。
なぜなら、人間は忘れる生き物だからです。
ちなみに人間は今日覚えたことを翌日のどこまで覚えていると思いますか?
答えは33.7%です。
33.7%という数字はメンタリストのDaigoさんもYoutubeでお話していたエビングハウスの忘却曲線から参照した数字です。
20分後:58.2%
1時間後:44.2%
1日後:33.7%
6日後 :25. 4%
1ヵ月後: 21. 1%
つまり、人間は記憶したことをどんどん忘れていくということを具体的な数値で表したものになります。
そのため忘れるころに再び思い出す、つまり復習する必要があり、復習すると記憶がどんどん定着するのです。
ちなみにいつ復習するのが効率的かというと以下の通りです。
1回目:翌日
2回目:1回目の1週間後
3回目:2回目の2週間後
4回目:3回目の1ヵ月後
このペースでスケジュールを組んでいけば効率的に記憶を定着させることができるので参考にしてみて下さい。
どうしても1発合格したいなら試験対策講座を受講することを検討
どうしても1発合格したい場合、「NOPA 一般社団法人ニューオフィス推進協会」が主催する試験対策講座を受講するのもありです。
なぜなら、2021年度データによると受講者の合格率は一般受験者の約1.2倍だからです。
特に対策方法があまりない論述の対応も入っているので、受講する価値はあります。ただ、それなりの価格なのと、東京と大阪のみの開催となる点は注意が必要です。
どうしても1発合格したい場合、試験対策講座を受講を検討してみて下さい。
資格取得後の注意事項
資格を取った後、注意しなければならないこともあります。
そうなんですか!
認定ファシリティマネジャー登録時には実務経験が必要
認定ファシリティマネジャーは、受験は誰でもどんな学歴でも受験することができますが、実際登録するには実務経験が必要になります。
学歴は以下の通りです。
一 4年制大学卒 2年以上
二 3年制短大卒 3年以上
三 2年制短大、高専卒 4年以上
四 高卒 5年以上
五 その他 7年以上
実務については以下の通りです。詳しくは公式ページで必ず確認しておいて下さい。
【ファシリティマネジメントの12業務 】
1 統括マネジメント
2 FM戦略 (FM戦略・計画(Plan))
3 中長期実行計画 (FM戦略・計画(Plan))
4 ワークプレイスづくり (プロジェクト管理(Do))
5 不動産賃貸借 (プロジェクト管理(Do))
6 不動産取得 (プロジェクト管理(Do))
7 建物建設 (プロジェクト管理(Do))
8 大規模改修 (プロジェクト管理(Do))
9 運用・サービス (運営維持(Do))
10 維持保全 (運営維持(Do))
11 評価(Check)
12 改善(Act)
もし、現在もしくは今後、対象の業務で働く予定がなければ資格取得は無意味なものになってしまうかもしれません。
必ず確認しておきましょう。
認定ファシリティマネジャー資格の登録・更新には講習受講と手数料がかかる
認定ファシリティマネジャーは5年更新です。料金は以下の通りです。
ちなみに新規登録申請料は11,000円です。
【更新】
A方式:JAFM個人会員:9,570円
B方式:FM活動ポイント:11,630円
C方式:在宅講座:34,260円
D方式:Web講座:34,260円
おそらくだいたいの方がC、Dになるかと思います。
一度試験に合格しておけば、更新せず再登録という選択肢もあるのでそこまで気にする必要はないかと思います。
ファシリティマネジメント業務には資格は必須ではない
ファシリティマネジメント業務には、認定ファシリティマネジャーの資格は必須ではありません。
なぜなら、認定ファシリティマネジャーは民間資格だからです。
国が免許をもっていないと仕事してはいけませんよ。という業務がいわゆる独善業務です。自動車が自動車免許をもっていないと乗れないのと同じことですね。
残念ながら独占業務までは効力がないのが、認定ファシリティマネジャーの弱いところです。
もし、独占業務の資格でオススメを知りたい場合は、こちらの記事を参考にしてみて下さい。
まとめ
それではまとめです。
認定ファシリティマネジャーはコスパのよい資格です。
ファシリティマネジメント業界は将来性もあり、比較的年収も高いので施工管理のNEXTキャリアにもぴったりな職種であると自信を持って推薦できます。
もし興味があって、なんの資格を取るか迷っていれば取得しておいて絶対損はない資格ですので、ぜひチャレンジしてみて下さい。
では、また。
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