建設業の完全週休2日って、いつからですか?
実はもう始まっています。
- 建設業の週休2日の義務化っていつからなの?
- 週休2日になって給料減るんじゃ?
- 本当に週休2日なんてできるの?
建設業には週休2日制の流れがありますが、いつから週休2日になって、働く自分達にどのくらい影響があるか気になりますよね。
僕は、施工管理から発注者の立場に転職し、ブログやSNSで建設業の働き方について発信をしています。
本記事では、建設業の完全週休二日はいつからなのか。推進される理由や従業員への影響について解説します。
結論、時間外労働時間の規制が2024年4月始まるため、もう既に週休2日制を始めている企業が多いです。
法的根拠をふまえて解説しますね。
【結論】建設業の週休2日は既に始まっている(義務化ではない)
結論からいうと、週休2日の義務化はすでに始まっています。
えっ、そうなんですか?うちはまだ週休1日のままです
建設業の週休2日を義務化する法律はない
まず、そもそも建設業で週休2日、4週8閉所にしなければならないという法律はありません。
つまり、週休2日は義務ではありません。
そうなんですね。知らなかった。
ならなぜ、国や企業が週休2日を推進しようとしているのか。
それは、2024年4月から時間外労働時間に制限が設けられるからです。
なので、2024年4月からスタートされるというのが一般的です。
時間外労働の上限規制
- 年720時間以内
- 時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満
- 時間外労働と休日労働の合計が、2~6か月平均が全て80時間/月以内
- 時間外労働が月45時間を超えることができるのは、年6か月まで
週休1日であれば、土日休みの企業の場合、休日出勤するだけで32時間/月(8時間×4週)となってしまいます。
また、時間外労働の違反は罰則の対象(6か月以下の懲役または30万円以下の罰金)になるため、各企業は2024年4月までには週休2日で働く動きを取っています。
発注者によっては週休2日ではない現場も
ただ、発注者によって週休2日ではない現場もあります。
なぜなら、説明した通り4週8閉所の法律上の規制がないからです。
特に発注者が民間企業の場合、4週8閉所がマストではないので、なかなか完全週休2日にならない背景もあります。
国と民間企業では、下記のような差があります。
とはいえ最近は、建設会社から提示される工程は、週休2日を前提なので、民間企業でも徐々に浸透するでしょう。
以上のようなこともあり、現段階では完全週休2日は実現できてないのが現状です。
建設業の週休2日が推進される理由
そもそも何で、法改正があったんですか?
法改正は、建設業が抱える大きな問題を解決する法律でもあります。
長時間労働への対応
2019年の労働基準法の改正の背景は、長時間労働への対応です。
特に建設業は、他業種に比べて長時間労働が顕著です。
下記グラフのように、他業種に比べ労働時間も360時間以上多く、休暇が32日少ない結果となっていいます。
結構、衝撃的なデータですよね。
うすうす感じてましたけど、やはり働きすぎですね。
長時間労働は、離職に直結します。
建設業の働き方を改善して、離職率を下げたいのが国や建設業の狙いです。
若者離れが進む建設業のイメージ回復
もう一つの背景として、若者離れが進む建設業のイメージ回復も大きな目的の一つです。
建設業は、高齢化が特に進んでいる業界で、若手の人材確保が急務となっています。
下記グラフのように、55歳以上の高齢者が3割に対して、29歳以下は約1割の構成になっています。
10年後には36%の高齢者が引退してしまうことを考えると、若者不足は本当に深刻です。
本当にやばいですね。
労働環境を改善し、若者が働きやすい環境にすることが急務なのです。
週休2日を国や業界をあげて推進しているもう一つの理由が、若手人材の獲得のためです。
建設業の若者離れについては、コチラの記事で詳しく解説しています。
建設業の週休2日制に伴う従業員のメリット
実際、週休2日になって、従業員にどんなメリットがありますか?
月並みですが、心身共に充実します。
長時間労働がなくなり持続可能なキャリア形成が可能に
長時間労働が解消されれば、無理なく働ける持続性のあるキャリア形成が可能になります。
長時間労働は、うつ病や体調不良など、心身を蝕むのはいうまでもありません。
僕も、施工管理時代は、過労により体が動かなくなったことがあり、長時間労働の怖さはわかっているつもりです。
体が資本なんて言いますからね。
人生100年時代なんて言われるくらい、今の世代は長期的にキャリアを考える必要があります。
心身の不調が原因で人生を台無しにしてしまうリスクが軽減されることは、建設業で働く人にとって大きなメリットです。
休暇が増えてライフワークバランスがよくなる
ライフワークバランスがよくなることは、メリットだらけです。
ライフワークバランスのメリット
- 家族との時間が増える
- 体調、メンタルが安定する
- 自分の好きなことへの時間増える
- 資格勉強など自己投資の時間が増える
僕は、転職しライフワークバランスが整ったことで多くのことが得られました。
いうまでもありませんが、休暇が増えることでライフワークバランスが整いやすくなるのは、大きなメリットです。
建設業の週休2日制に伴う従業員のデメリット
週休2日になって、休みが増えるのは嬉しいですが、逆にデメリットはありますか?
全ての人に当てはまる訳じゃないけど、少なからず影響があります。
建設業の週休2日や残業規制で給料減る場合がある
建設業の週休2日や残業規制に伴い、給料が減ってしまう可能性があります。
なぜなら、残業時間が減ってしまうからです。
皆さん、身に覚えがあると思いますが、給料の内訳で残業代の割合は高いはずです。
時間外労働の上限があるため、今までのように残業をできなくなり、給料が減ってしまう可能性は十分考えられます。
週休2日に伴い、給料が減ってしまう可能性があることに注意が必要です。
サービス残業が増える場合がある
もっと最悪なことに、サービス残業が増えてしまう可能性があります。
理由はお察しの通り、労働時間に上限があるからです。
企業としても、罰則がある以上、上限を超えることを許可する訳にはいきません。
そのため、仕事をこなすために、サービス出勤・残業しなければならない負のスパイラルに陥ってしまいます。
実際、こんな声はいたるところで発生しています。
週休2日に伴い、サービス出勤・残業が増えるデメリットが考えられます。
管理職・経営層人材の負担が増加
SNSでは、こんな切実なコメントもありました。
現場で働く人が週休2日になる影には、管理職や役員の方の尽力があります。
裏を返せば、自分が管理職になってしまった場合、調整する側になるため、逆に負担になってしまう可能性があります。
今は働き方改革の過渡期なので、試行錯誤な部分もありますが、かなり大変な仕事になると容易に想像できます。
管理職・経営層の負担については、注意しなければいけないポイントです。
建設業の週休2日に関するアンケート結果
とはいえ、建設業各社も2024年4月に向けて、着々と週休2日を進んでいるようです。
法令違反を犯してしまう訳にはいかないからですね。
先日、僕のSNSアカウントで、週休2日の進捗について240人の方が、アンケートに回答してくれました。
結果は、以下の通りです。
3割近くの方は週休2日以上確保できている一方、同じく3割近くの方がまだ週休1日だと回答しています。
色々な課題はあるものの、建設業の長時間労働がはらむ課題は各企業共通ですし、法令で労働時間が制約されている以上、対応せざる得ません。
一方、なかなか週休2日に踏み切れない企業も一定数いるのもまた事実です。
週休2日にする企業側のデメリットが多くあるため、実現できていないのは仕方がないことなのかもしれません。
SNS上のアンケートですが、週休2日に対応している企業としていない企業の傾向は掴めるのではないでしょうか。
建設業の週休2日で悪影響あるなら転職も検討するべし
2024年4月以降に週休2日(4週8休)になっていない企業、形だけ対応している企業は、サービス出勤・サービス残業祭りの可能性が高いです。
・うちの会社、週休2日の話ないな
・会社は週休2日っていうけど、仕事終わらんからサービス残業しなきゃ
こんな方は、すぐに転職しなくてもよいので、転職エージェントを利用して情報収集することを強くおすすめします。
転職しなくても、自分にはどんな企業で働ける可能性があるのかエージェントと話してみることで、自分の立ち位置を知ることができます。
転職エージェントは、無料で利用できますし、誰でもみれる転職サイトなどにはない優良の非公開求人も紹介してもらえます。
僕も転職エージェントを利用して、定期的に自分のキャリアについて相談しています。
2024年は、建設業が大きく変わるタイミングになります。
情弱は、搾取されるだけなので、アンテナを張っておくことが大切です。
建設・設備求人データベースは、東証プライム上場の㈱クイックが運営する特化型転職エージェントで建設業内でキャリア相談・情報収集するなら、間違いないです。
こちらの記事で、詳しく解説しています。
優良企業を見抜くポイント
では、優良企業か見抜くポイントをいくつか紹介します。
すごく気になります!
勤怠管理の方法を確認する
まず確認すべきなのは、勤怠管理の方法です。
まさか、紙のタイムカードとかじゃないですよね。
えっ!タイムカードです…
サービス残業は、仕組み化することである程度防ぐことができます。
- PCのログインログアウトと勤怠の差分管理
- 入退室時間とPCのログインログアウトの差分管理
この2つをすると、居残り残業ができないので、サービス残業防止になります。
なんで、仕組み化が重要かというと、働くなといっても仕事があれば働いてしまうのが日本人の性だからです。
なんだかんだ、みんな責任感が強いですからね。
そうなんですよ。
企業側は、強制的な対策しなければサービス残業が増えることはわかっています。
なので、サービス残業を本当になくそうとしている企業は、仕組み化していることがほとんどです。
少なくとも、いずれかの方法で勤怠管理をしているか、転職エージェント経由で確認しておきましょう。
事務作業のバックオフィス化を進めているか確認
もう一つ確認すべきポイントは、現場の負担を減らす取り組みをしているかです。
なぜなら、現場の残業時間削減に魔法はないからです。
たしかに、何かしらやらないと仕事は減りません。
特に確認すべきポイントは、バックオフィスの構築をしているかどうかです。
バックオフィスとは、現場で行っていた書類作成などの事務作業を現場で行わず本社や支店などに分担させたり、外注することです。
大手の建設会社なんかは、この仕組みを取り入れなんとか現場の負担を軽減しようとしています。
例:鹿島建設のONE TEAM
現場の負担を減らす取り組み組織として推進しているかどうか、こちらも転職エージェント経由で確認しておきましょう。
繰り返しになりますが、残業時間を減らすのに魔法はないです。
口コミサイトでサービス残業の有無を確認
最後に、働いている人たちの口コミを確認しましょう。
そんなことできるんですか?
転職会議は、国内最大級約375万件の転職口コミ情報を掲載されているので、サービス残業などあれば退職者などの書き込みがあるので一発でわかります。
人の無いところに煙たたずです。
同業他社の働き方やリアルな年収も確認できるので、結構面白いですよ。
まとめ
それでは、まとめです。
週休2日は、既に始まっています。時間外労働の上限規制のタイミングは、2024年4月からです。
週休2日になることで、従業員にはメリット・デメリットの両面があります。
法的に労働時間の上限が決められているので
・現在週休2日に対応していない企業
・対応しているけどサービス残業気味の企業
こんな環境で働く方は要注意です。
しっかり週休2日にして、サービス残業のない企業は多くあります。
まずは、無料で利用できて、建設業に強い転職エージェントに相談し、情報収集から始めてみましょう。
公式サイトはこちらです。
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