
いわん太さん、現場監督で勝ち組になるにはどうしたらいいですか?

大手ゼネコンに転職以外で再現性が高い方法があります。
- 現場監督の勝ち組ってどのレベルのこと言ってるの?
- 今から勝ち組になれるの?
- 結局大手に入らないと負け組なんでしょ?
現場監督で勝ち組になるには大手ゼネコンに転職するしかないと思ってる人も多いのではないでしょうか。

僕はFラン大を卒業後、設備施工管理から発注者に転職してホワイト企業で働いています。
本記事では、勝ち組の定義から大手ゼネコンでは勝ち組なれない理由、勝ち組になる方法を解説します。
この記事を読むと、現場監督が勝ち組になるには発注者がよい理由と発注者になるための具体的手順がわかります。
大手ゼネコンはそもそも転職するのが難しく建設業界の見通しも明るくないので、異業種の発注者であるファシリティマネジメント職などに転職するのが再現性が高くおすすめです。
読んでおいて損はしない内容なのでぜひ最後まで読んで見て下さい。
現場監督における勝ち組の定義


いわん太さん、現場監督で勝ち組になるにはどうしたらいいですか?

人にもよるけど、年収・ステータス・労働時間の3つが基準になります。
現場監督で年収1000万
現場監督で年収1000万円あれば十分勝ち組といえる年収です。
なぜなら、平均年収と比較すると倍近い水準だからです。
日本の平均年収は433万円、施工管理の平均年収は550万円と比べると一目瞭然で、日本における年収1000万円の人口は上位5%と言われています。
施工管理であれば、大手、準大手ゼネコンや大手サブコンであれば年収1000万円も現実的な年収なので、現場監督で勝ち組の年収といえば、年収1000万円が1つの基準になるでしょう。
上場企業ならステータスは抜群
勝ち組の大切な基準で社会的地位の高さ、いわゆるステータスも重要な指標です。
ステータスの高さは、社会的な信用力と同意語です。そのため、銀行からの借り入れがしやすかったり、ネームバリューがある企業であれば単純に異性にモテるといったメリットがあります。
建設業のステータスの高さを測る指標は会社規模が一番です。特に上場企業は日本の企業のわずか0.1%といわれており、上場企業で働くことができれば勝ち組といえるでしょう。
現場監督のステータスとして、上場企業で働いていることは勝ち組の条件の1つです。
労働環境が整備され機能している
現場監督の勝ち組の条件として、労働環境が整備・機能していることも重要です。
なぜなら、どんなに年収がよく、ステータスがあっても適切な労働環境で働けていないのであれば本末転倒だからです。
残業時間の制限・管理や有給休暇の取得が自由にできる、福利厚生が充実しているなど労働環境が整っていることと、その労働環境が自由に選択できる職場なのかが重要です。
大手でも機能していないことは多々あるので、労働環境が整備され機能している企業に勤務できることは、現場監督にとって勝ち組の大きな条件です。
大手ゼネコンへの転職は現実的でない理由


現場監督で勝ち組になるには、やっぱり大手を目指した方がいいみたいですね。

大手ゼネコンの転職は現実的じゃない理由を解説します。
そもそも転職できれば苦労しない
現場監督で勝ち組はスーパーゼネコンをはじめとする大手企業ですが、そもそも大手企業に転職できる人はほんの一握りです。
なぜなら、大手は新卒採用も引く手あまたで現場監督が不足しているということはないからです。
大手が人材不足といっている人材は、今力を入れているDX人材や実際に工事を行う優秀な職人のことを指しているので施工管理がよほど優秀でなければ中途で入社することは難しいです。
勝ち組だからといって、大手ゼネコンに転職するのはそもそもハードルが高いです。
大手ゼネコンでも労働時間が短くなることはない
大手ゼネコンでも労働時間が短くなることはありません。
なぜなら、日本建設業連合会に目標数値として書かれているからです。
主要会員である大手ゼネコンを中心として達成しようとする目標数字は以下の通りです。
建設業の労働時間目標値
- 2~6ヵ月それぞれの平均が80時間以内
- 1ヵ月100時間未満
- 月45時間超の残業は年6回まで
具体的な資料はこちら。(参照:一般社団法人日本建設業連合会)
いかがでしょうか。これが建設業の現実です。

僕も大手サブコンで働いていましたが、ホワイトな環境とは言い難いのが本音です。
大手だからホワイトに働けるということはないので注意が必要です。
大手企業はまだまだプロパー社員が強い
大手ゼネコンは、転職組比べまだまだプロパー社員が有利傾向にあります。
プロパー社員とは、新卒から働いている生え抜きの社員のことです。
プロパー社員が強い理由は、昔から働いている分人間関係が構築されているからです。
同期や上司、先輩、後輩に加え、取引先なども顔馴染みであることはよくあります。大手建設会社だと設計・施工で工事を行うこともあり、過去に同じ現場で働いたことがあり既に社内コミュニケーションが構築されているなど、影響は大きいです。
もちろん転職してきた人にチャンスがない訳ではありませんが、大手で管理職になるのは圧倒的にプロパー社員が多いです。
転職して入っても出世レースに勝つのは至難の技といえるでしょう。
建設業は労働環境が終わっているので異業種がおすすめ

建設業は労働環境が終わっているので異業種へ転職するのが現場監督が勝ち組にある一番再現性の高い方法です。
異業種をおすすめする理由は、働き方改革を高々に宣言している建設業界ですがいまだに労働環境が改善されていないことと、仮に労働環境が改善されたとしても給料の減額など負の側面が懸念されるからです。
施工管理の残業時間を減らす魔法の施策は存在しません。
現実の対応策は施工管理がやっている仕事の一部を誰かにやってもらうことで残業時間を減らすのが現実的です。特に技術力が必要のない仕事を減らすかが鍵を握ります。
そうすると、誰かにやってもらうための費用は削減された施工管理の残業代から捻出される可能性が高く、年収がいままでより下がってしまうシナリオは十分考えられることです。
将来不安な業界なので安全側のキャリアプランを考えておくことは大切です。異業種転職の場合は建設業以外のスキルアップできたりキャリアの幅が広がります。
年収が下がることを考えればシンプルに施工管理の経験を生かして異業種に転職したほうが勝ち組になれる可能性は十分あると考えるべきです。
現場監督が勝ち組になれる発注者の転職先候補3選


勝ち組になれる異業種ってどこですか?

おすすめ3つ紹介します。
①ファシリティマネジメント職
ファシリティマネジメント職は施工管理から転職するには最もおすすめの職種です。
ファシリティマネジメントとは、ファシリティ全般を経営的な視点でマネジメントする仕事でファシリティを有効かつ効率的に活用し、最大の効用をもたらし経営に貢献することが求められています。
具体的な仕事内容は、建物の施設管理に留まらず、オフィス環境の改革や本社、支店、店舗の移転・出店などの経営戦略の支援業務も業務内容に含まれます。
ビルメンテナンスのような建物単体で完結する業務でなく、経営課題をファシリティの側面で解決していく仕事がファシリティマネジメントです。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
おすすめの理由は以下の通りです。
施工管理経験が強みになる理由
- ライフワークバランスがよい
- 施工管理の経験が強みになる
- 給料もいい
- 発注者になれる
- 施工管理からさまざまな異業種に転職可能
- ライバル(競合が少ない)
- 将来性がある
発注者で働け、さまざまな異業種に転職できる数少ない職種なのでかなりおすすめです。
詳しくはコチラの記事で解説しています。
②発注者支援業務
土木施工管理におすすめの転職先は、発注者支援業務です。
発注者支援業務とは、道路などの公共事業の発注者である国(国交省など)の業務の一部を民間の建設コンサルタント会社が請け負い、積算や施工管理、検査業務をする業務です。
おすすめの理由は、限りなく発注者の立場で仕事ができるからです。
発注者支援業務おすすめの理由
- 限りなく発注者の立場で仕事ができる
- ライフワークバランスは抜群
発注者で仕事ができるということは、自分で業務をコントロールしやすい立場になるのでライフワークバランスがよいという特徴があります。
一般企業の正社員という立場でありながらみなし公務員扱いとなる場合もあり、民間職でありながら公務員のように安定して働けるのが魅力的な仕事です。
発注者支援業務の注意点
- 限りなく発注者の立場で仕事ができる
- ライフワークバランスは抜群
③ディベロッパー
不動産業界の上位職といっていいディベロッパーはかなりオススメです。
仕事内容は、土地・建物の企画や開発事業をメインとする企業で、つまり地主さんです。開発の中には街全体に関わる再開発や商業施設、マンションなど幅広く事業を展開しており有名企業も多いです。
オススメの理由は、以下の通りです。
ディベロッパーがオススメの理由
- 発注者として仕事ができる
- 大企業が多く、年収UPや福利厚生、ライフワークバランス向上が期待できる。
- ビジネスモデルが安定している。
私の友人でディベロッパー関係で活躍している方は、ライフワークバランスよく仕事できており充実していると話していました。
口コミサイトを見ても、働き方改革も浸透してきており建設業ほど残業を強いられている様子はなさそうです。
次のポイントは注意点です。
ディベロッパーの注意点
- 募集要件が厳しい(1級建築士が要件のところも多い)
- 激務な部署も存在する
- 営業部門は激務
詳しくは転職エージェントに確認することをオススメします。ちなみに僕はサブコン出身だったのでディベロッパーの求人は紹介してもらえなかった記憶があります。
具体的な企業は以下の通りとなります。
大手ディベロッパー
- 三井不動産
- 三菱地所
- 住友不動産
- 東急不動産ホールディングス
- 野村不動産ホールディングス
- 森ビル
現場監督で勝ち組になるための3STEP


ファシリティマネジメント職が気になりますが自分もなれますか?

3STEPなので再現性高いです。
【STEP1】自分の軸を明確にする
まず、転職するにあたって自分にとって大切なことを明確にしておきましょう。
今の仕事で何が不満で転職を検討しているか、次の職場で譲れないポイントはなんなのか明確にすることは必須となります。
なぜなら、全ての条件を兼ね備えた職場はほぼないからです。
実際に周りを見渡して、給与高く、ライフワークバランスもよい、その上仕事が楽といっている人はいるでしょうか。
そんな仕事はほとんどないのである程度条件を絞るということを理解する必要があります。高望みしすぎるといつまでたっても転職先が見つからないかもしれません。
具体例としては、次の通りです。
譲れない条件の具体例
- 今の職場は働きすぎて限界。次の職場ではライフワークバランスは絶対に譲れない。
- 今の職場は安月給で限界。多少仕事が大変でも次の職場は給与が高いところがいい。
- 人手不足が顕著でどんどんシワ寄せが来ている。大きな規模の会社に行きたい。
いくつも譲れない条件があると思いますが、ポイントは譲れない条件の中でも順位付けをすると自分の転職の軸が明確になります。

僕の場合、ライフワークバランスを第一優先で転職活動をしていました。
自分の軸が明確になれば転職先に求めるポイントが明確になるので、求人を絞りやすくなります。必ず押さえておきましょう。
【STEP2】実積を作る
施工管理からの転職には、転職市場で評価される実績が必要です。
なぜなら、企業から求職者に求めているものは施工管理で培ってきた専門性だからです。
転職市場で評価される実績は以下の2つです。
施工管理の実績
- 資格を所得(1級施工管理技士)する
- 現場所長(現場代理人)を経験する
発注者の求人は、多くの企業で1級施工管理技士を取得していることが応募基準になっていることが多いです。1級建築士を必須とするところもあったりするので、資格を取得しておくに越したことはありません。
また、現場代理人の経験は誰しもなれる訳ではないので必須ではないですが、経験する機会があれば大きな強みになります。
自分の施工管理キャリアでどんな実績を積めたのか、資格と現場所長の経験という2つ観点から考えてみて下さい。
【STEP3】転職エージェントで非公開求人を狙う
最後に転職エージェントに登録して非公開求人を狙いましょう。
転職エージェントを利用する利点は以下の通りです。
- 転職市場に参加することで自分の市場価値がわかる
- 非公開情報を紹介してもらえる
- 応募書類や面接の日程調整など手厚い転職サポートを受けれる
- 年収交渉をしてもらえる
メリットは紹介したものの実際、人間は切羽詰まっていないと簡単に環境を変えたりしないものです。

まだまだ転職エージェントに登録しなくていいと思っていませんか?

…まだいいかなって思ってました。
少しでも発注者転職に興味があるなら、小さな一歩として情報収集だけでもすぐに始めてみることをおすすめします。
注意点でも解説した通り、大手企業の発注者のポジションは非公開求人であることが多く、定年などによる人員補充などで枠も少ないことが多いので市場を常にウォッチしておくことが重要です。
もし今自分にぴったりのホワイト企業の求人が掲載されていても行動していなければホワイト企業に巡り合うことすらできません。すぐに転職しなくても、今の自分の実力でどんな企業で働けるのか知っておくだけでも大きな第一歩です。

人気Youttuberの両学長も『転職活動はデメリットなし』と言っているように、ノーリスクで自分の人生を変えられるチャンスなので今このタイミングで少しだけ行動してみませんか?
おすすめの転職エージェントを厳選していますので、登録して自分の市場価値がどのくらいあるか試してみて下さい。
まとめ

では、まとめです。
現場監督の勝ち組の定義
①年収1000万円、②上場企業、③労働環境の整備・機能している企業
大手ゼネコンへの転職は現実的ではない理由
①そもそも転職するのが難しい、②労働時間は変わらず厳しい、③プロパー社員が有利
働き方改革で労働環境が改善しても、年収は下がる可能性があるので異業種転職がおすすめです。
勝ち組になれる転職先
①ファシリティマネジメント職、②発注者支援、③ディベロッパー
転職する方法
①転職の軸を決め、②実績を作り、③転職エージェントで非公開求人を狙う
では、また。