
いわん太さん。施工管理に向いてない人なのかも…

誰しも一度はそう思うよね。
- 施工管理の仕事で怒られてばかりだから向いてないかも…
- 施工管理検討しているけど、自分が向いてるのか向いてないのか知りたい
- そもそも向いてる仕事って何?
自分は施工管理に向いているのかいないのか。施工管理を検討している人はもちろん、すでに働いている人も適正があるか知っておきたいですよね?

僕は大手建設会社の現場所長を経験し、現在は発注者として働いています。
この記事は、向いてる仕事とは、向いてる人向いてない人のチェック、そもそも建設業に向いてない人、向いてる人でもきつい理由、向いてない人の対処まで解説します。
記事を読み終えると、施工管理に向いているかいないか客観的にチェックできます。
まずは向いてる仕事とは何なのかをしっかり理解した上で、施工管理に必要な適正能力8項目と一致するかチェックし、向いているかいないかを判断します。
ロジカルに判断できるのでぜひ読んでみて下さい。
向いてる仕事の定義


まず向いてる仕事が何なのかを知っておきましょう。

深く考えたことはないですね。
向いてる仕事とは
向いてる仕事とは、以下のように定義できます。
『向いてる仕事』=『得意なこと(才能)』
・やっていて心地いい
・がんばらなくても無意識にできる
・仕事でなくても普段から自然にできる
・ストレスがなく夢中になりやすい
・なぜ他人ができないのかわからない
『得意なこと』は、スキルや知識のような後から身につくものとは別ものです。
例えば計算が得意などはスキルなので、本質的に向いている要素にはなりません。
自分の得意なことで、仕事として成立していることが『向いてる仕事』と定義します。
得意なことを知るには
自分の『得意なこと』と改めていわれると明確に答えられる人は少ないです。
主に下記の3つの方法で自分の得意なことを知っておきましょう。
手っ取り早く自分の得意なことを知るには過去の経験を振り返りましょう。
ポイントは過去の失敗したことではなく、成功体験を思い出してみてることです。
例えば、歳上の上司や職人さんとコミュニケーションとることがストレスなく、むしろ楽しい!などは立派な『得意なこと』になります。
このように自分が働いた経験から苦労せず、ストレスなくできていることを探してみましょう。
時間をかけず客観的に『得意なこと』を知りたい場合は、自己診断ツールを使うことをオススメします。
特にオススメは「グッドポイント診断」です。
なぜなら、以下の理由からです。
- 完全無料で利用可
- 20~30分で診断完了
- 300問以上の質問、8000通り以上の組み合わせの診断結果があり本格的な診断が可能
会員登録するだけで利用できるのでやったことない人はやってみて下さい。
僕もやってみましたが、何となく思っていたことを上手く言語化できたのでやってみて損はないです。
本格的に『得意なこと』を知りたい場合は、キャリアコーチングのカウンセリングを受けてみるのもありです。
なぜなら、キャリアコーチングは自己分析、自己理解を専門としたサービスだからです。
全てのプログラムを受けるにはかなり高額ですが、自分の得意なことや自分の魅力、強みがわからない。と悩んでいる方の問題を根本から解消できるサービスです。
そのほか就職、採用活動の支援もしているのでキャリアに対する悩み・不安の解消、キャリアアップを検討中の人にもおすすめです。
僕の周囲でも利用している人もいて軒並み高評価でした。
初回は無料なところが多く、初回分受けるだけでも満足度は高いです。
オススメは下記のサービスですので無料体験を上手く活用し、『自分が得意なこと』をプロの力を借りて把握しましょう。
施工管理に求められる適正能力8項目で向いてる人向いてない人をチェックする


次の8項目にどれだけ当てはまるかチェックしてみましょう。半分該当していれば向いている人になります。

向いてなかったらどうしよう…
1.コミュニケーション能力
人懐っこい、機転がきく、社交的、おおらか、協調性がある
どの職種でもコミュニケーション力は必須ですが、特に施工管理の場合は組織人として円滑なコミュニケーション力が必要となります。
なぜなら、建物は1人では作れないからです。
数多くの関係者が関わるため組織人としての立ち振舞いが求められます。建設現場でスタンドプレーは通用しません。良好な人間関係を築くことは重要な才能です。
組織的なコミュニケーション力に違和感を感じる人は施工管理に向いていないです。
2.リーダーシップ
傾聴力がある、献身的、思いやりがある、温厚、親切、受容力がある、司会進行が得意、説明力がある
施工管理にリーダーシップは必須の素質です。
なぜなら、施工管理はマネジメント性の強い職種だからです。
色々なリーダー像はありますが、施工管理の場合は工事現場を事故0で竣工させることが最も重要なミッションで、ミッションを確実に達成するため、関係各社や自社のメンバーとの信頼関係構築は必須となります。
リーダーシップは現場経験によってある程度身についていくものですが、リーダー気質でない人は施工管理に向いていないかもしれません。
3.忍耐力
負けず嫌い、芯が強い、単純、一貫性がある、意志が強い、信念を持っている
施工管理は厳しい仕事です。どんな状況でも心が折れない耐久性が必要になります。
特に若手は自分の父親年代の人と接することも多く、ミスで怒られたり怒鳴られたりすることも多いです。
その中で負けん気を出したり、芯が強くぶれないことは重要な能力です。
もしすぐへこたれてしまう性格であれば施工管理は向いてないかもしれません。
4.行動力
好奇心旺盛、実行力がある、積極的、自発的、向上心が強い
主体的に考え行動する能力は施工管理には必須です。
理由は人手不足のため手取り足取り教えてもらえることはほぼないからです。
自分で主体的に考え行動していかないと施工管理の場合やっていけなくなるでしょう。
主体的に行動できない人は向いていません。
5.スケジュール力
計画性がある、2手3手を考えるが得意、柔軟性がある
スケジュールを計画、把握する能力は施工管理には必要です。
工期内に工事を終わらせる工程管理が主なスケジュールですが、施工時の納期管理から図面作成、所員や作業員の増員計画、全体予算など管理、打ち合わせしなければならないスケジュールが山のようにあります。
ある程度は後天的に身につくスキルのような一面もある一方、おおざっぱな性格で詳細条件まで詰めれない人、一度のトラブルで工程を修正できない人、予定通りに実行できない人など柔軟性に欠ける傾向の人は超注意です。
計画を立てるのが好き。2手3手を考えることが得意な人に加え、イレギュラーなことにも対処できるスケジュールの柔軟性こそが施工管理で必要な素質です。
6.ポジティブさ
前向き、楽観的
施工管理にポジティブさは重要になります。
当たり前といえば当たり前かもしれませんがとにかくきついことが多い仕事です。
きついときこそポジティブになれることは非常に重要な才能です。
特に楽観的にいられることはメンタルを壊さないためのポイントで、僕の場合このポジティブさの才能がなく苦労しました。
ポジティブ人間は施工管理では最強といっていいくらい大切な能力です。
7.冷静さ
注意深い、観察力がある、洞察力がある、直観力がある
施工管理において冷静さは非常に重要です。
なぜなら、施工管理は職人さんなど作業員に指示を出しスムーズに働いてもらうことが大きな役割だからです。
指揮官が冷静で的確な判断ができなければ現場は混乱してしまいます。
冷静さは施工管理に必要な資質になります。
8.誠実さ
素直、謙虚、裏表がない、責任感が強い、礼儀を重んじる
特に若手のころは、誠実さの1つだけあれば他にも何もいらないくらい重要な素質です。
なぜなら、人の意見をしっかり聞くことができすぐ成長するからです。
若手の頃は誰かに教わりながらでないと仕事ができない訳で、教わることに対して誠実な態度で接すると誰にも相手にされなくなります。
誠実な対応を何も考えずにできるのは才能です。
施工管理に限らずだとは思いますが、人手不足の業種では特に重要になります。
施工管理に向いてない人でも問題ない理由


施工管理に求められる能力にマッチしていなくてもある程度なら大丈夫です。

そうなんですか!
施工管理の仕事内容は多岐にわたるから
施工管理の仕事内容は多岐にわたるので、全ての業務に適性がなくてもなんの問題ありません。
施工管理の基本「QCDS」だけとっても、適正な要素は多くあります。
- Q(品質管理):インプット力、誠実さ、クレーム対応力
- D(工程管理):スケジュール管理、調整力
- C(原価管理):交渉力、繊細さ、大胆さ
- S(安全管理):危機管理、危機察知、几帳面、気配り
上記の項目全てに適性がある人間は存在しません。また、建築・電気・設備など業種の違いによって仕事内容は大きく異なるので、必要な能力は無限にあります。
なので、自分の得意なことが一つでもあり、得意な業務を中心に伸ばしていけば施工管理の仕事を続けていくことは可能です。。
ただ施工管理はオールマイティが求められています。QDCSを基本とする各項目を苦手ながらもこなす必要があるため、全く適正なしの項目があれば要注意です。
施工管理の仕事内容は多岐にわたるので全ての業務に適性がなくても問題ありませんが、各項目平均的に適正を持っていることも重要になることを覚えておきましょう。
施工管理の知識が身に付けば「ある程度」向いている仕事になるから
施工管理は技術職です。
必要な知識が身につけば、適正に関係なくある程度は向いてる仕事になります。
理由は知識こそが施工管理の仕事の土台だからです。逆に知識がないといくら適正があっても仕事になりません。
例えば、職人さんと話すのが苦手だなと思っていたとしても、材質や収まり、施工方法など技術的な話がわかっていれば最低限の会話で苦労することはないでしょう。
知識を身につけることで適正がなくてもある程度は向いてる仕事になることを覚えておきましょう。
そもそも建設業に向いてない人の特徴4選

建設業に向いてない人ってどんな人ですか?

大きく5つあります。
1.ライフワークバランスを求める
建設業にライフワークバランスという言葉は存在しません。
なぜなら、施工管理は長時間労働が当たり前な業種だからです。
労働基準法の36協定も特例対象で月45時間を越えてもよいことになっています。
ライフワークバランスのよい働き方をしたい人は建設業に向いていないです。
もし施工管理にライフワークバランスを求めるなら、すぐに辞めてしまったほうが今後のキャリアを考えてもよいです。
こちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてみて下さい。
2.職場環境の良さを求める
建設業は3Kといわれるほど職場環境はよくないです。
特に女性目線で考えたときに快適か職場環境かといわれるとお世辞でも快適とは言えません。
気候に左右されるし、トイレなどの衛生面もまだまだです。
職場環境の良さを求めるのは建設業では酷な話です。
3.施工管理で働くだけの体力がない
体力に自信のない人も建設業には向いていません。
理由はシンプルに長時間労働や厳しい環境に耐えられないからです。
僕も今やれと言われたらおそらく無理です。
徹夜などしても寝れば回復するくらいのタフネスさは必須です。
4.施工管理の仕事内容が楽しいと思えない
現場仕事を楽しいと思えない、興味が持てない人は当然ですが施工管理には向いてません。
なぜなら、きついことがほとんどの現場仕事の中で、現場が楽しいと思える瞬間がないと続かないからです。
仕事で楽しいと思える瞬間がない人は建設業に向いていないといえるでしょう。
施工管理に向いてる人でもきつい仕事に変わる理由


向いている人でも施工管理がきついのは変わりありません。

え!そうなんですか…
現場監督で仕事できる人は大量の仕事を抱えている
現場監督に向いている人、仕事ができる人でも必ず大量の仕事を抱えているイメージです。
なぜなら、施工管理は人手不足でかつチームで仕事を行っているからです。
自分の仕事を終わらせて早く帰るという文化はなく、誰かが終わっていなかければできる人がフォローしなければなりませんし、できる人ほど重要で高難易度の仕事を任されどんどん負担が増えていくのが施工管理の世界です。
人手不足とチーム仕事という構造上の影響で、できる人ほど仕事が増え、向いている人でもきつい仕事になってしまうのです。
施工管理の女性のライフイベントを受け入れる文化はない
女性の施工管理がライフイベント後に現場で働き続けるのは至難の業です。
なぜなら、まだまだ男社会だからです。
妊娠、出産、子育てなど女性特有のイベント時は、働く内容や時間を制限する必要があり今や当たり前のことです。
しかし危険がいっぱいで長時間労働も当たり前なのが施工管理の仕事です。現場で働くことは現実的ではありませんし、本人の要望もあるかと思いますが会社側も配慮し設計や事務、営業などの内勤で働くケースが多いです。
もちろん一線で施工管理に従事されている女性も増えてきていますが、どれだけ向いている仕事だとしてもライフイベントが発生した後働くのは至難の業だと言えるでしょう。
施工管理に向いてない人の対処法


施工管理に向いていない場合どうすればいいですか?

大きく分けて2つ選択肢があります。
向いてる仕事になるように努力する
ある程度までなら施工管理という職種を向いてる仕事にすることができます。
なぜなら、施工管理の知識が向上すれば苦手な仕事内容でも慣れてくるからです。
安全書類の管理など整理整頓が得意ではない人でも、何度も繰り返し作業するにつれ、チェックするポイントを押さえて作業することができるようになります。
改善に向けて努力することで向いていない仕事もある程度まで向いてる仕事にすることができます。
ただし「ある程度まで」であることに注意しましょう。
自分が本質的に得意でないことであれば、どれだけやっても本質的に得意な人には勝てないことは頭に入れておきましょう。
施工管理に向いてないと思ったら転職して環境を変える
施工管理に向いてないと思ったらシンプルに転職して環境を変えることをおすすめします。
転職は今や当たり前の時代です。
向いてる向いてないに関わらず転職をキャリアの選択肢とするのは当然のことです。

僕も転職を経験して人生が変わりました。
施工管理を続けたいなら、比較的楽に働ける働き方はありますし、施工管理に向いてないと感じたら異業種に転職することも可能です。
施工管理で比較的楽に働く方法をこちらの記事を参考にしてみて下さい。
異業種の転職に興味がある方はこちらの記事で詳しく解説しています。
施工管理でメンタルやられる前に『適切な環境』を探した方がよい
適切な環境とは、RPGで例えると主人公(自分)とダンジョン(職種、職位)のレベルが適切な状態と考えます。
RPGのゲームしてるときなんで楽しいのか?
それを考えると適切な環境の大切さがよくわかります。
まずは主人公のレベルの話です。
RPGで難しいダンジョン(職種、職場)を攻略するには、それなりのレベルがなければ無理ですよね。
無理なレベルなまま繰り返しそのダンジョンに挑んでも、ゲームオーバーを繰り返すだけです。
RPGが面白いと感じる時は、「少しだけ主人公のレベルが低いけど、挑戦すればレベルが上がってクリアできるダンジョン」です。
つまり、今いる環境が自分にとって適切なレベルなのか、または適切なレベルまでレベルアップできる環境なのか。
これを見極め適切な環境にいることが重要だと考えます。
①続かなくなるから
②楽しくないから
③環境はすぐに変えることができるから
シンプルに自分にあっていない不適切な環境はストレス負荷が半端ないです。
この状態が続くといくら向いている仕事でも続きませんし楽しくありません。
逆にそんなに向いていない仕事でも、適切な環境で自身の成長が感じられる職場であれば満足度はかなり高い職場といえるでしょう。
また、向いてる仕事を探し当てるのは難しいのに対して適切な環境を見つけるのはそこまで難しくありません。
転職など大きく環境を変えなくても、部署異動などでも環境を変えることができるので「適切な環境」が大切であるということを意識してみましょう。
よくある質問
- 施工管理やめとけって言われるけど本当ですか。
- 残念ながら事実です。
事実ですが、全員やめとけと言うわけではなく人を選んでしまう仕事だということです。
若手で成長したい。若くから活躍したいと思っている人にはやりがいある素晴らしい仕事です。やる気があればすぐ主要な仕事を担当できるでしょうし、激務な分成長も早いです。
特に未経験からでも施工管理技士など資格を取得できれば次のキャリアにも繋がります。
デメリットも多い施工管理の仕事ですが、全員が施工管理をやめとけという訳ではなくある程度人を選ぶ仕事であることは理解しておきましょう。
詳しくはこちらの記事を参考にしてみて下さい。
- 施工管理を辞めてよかった理由を知りたいです。
- 辞めてよかった理由はいくつもありますが、最大のメリットはワークライフバランスが改善されることです。
施工管理は長時間労働が基本なので、個人の力で抗うのはなかなか難しいでしょう。
他にも施工管理を辞めてよかったことはたくさんありますのでこちらの記事を参考にして下さい。
まとめ

それではまとめです。
- 向いてる仕事は「自分の得意なこと」
- 「自分の得意なこと」と「施工管理で求められる能力」が一致しているかチェックする
- ある程度であれば向いてなくも問題ない
- 明らかに建設業に向いていない人もいる
- 向いている人でも施工管理はきつくなる
- 向いてない人は「向いてる仕事に近づける」か「環境を変えるため転職する」
向いている人と向いていない人は、「自分の得意なこと」と「施工管理で求められる能力」が一致しているかチェックすることが重要です。
全ての能力を持つ必要ないですが、平均して全ての要素を持っている人が施工管理に向いている人です。
向いてない人は、「向いてる仕事に近づける」か「環境を変えるため転職する」しかありません。どのような選択をするかは人それぞれですが、環境を変えるで人生を簡単に変えることも可能なことは覚えておきましょう。
では、また。
クローズな環境で質問したい方は、こちら。